精密測定機器のお話

精密測定器の専門基礎知識 << 精密測定機器のお話 << HOME

精密測定器の専門基礎知識

数量と単位 lnternational System of Units(Sl)

Quantity 記号 呼び名 Relationship to Sl base unit
  長さ m メートル  
  質量 kg キログラム  
  時間 S  
  電流 A アンペア  
  熱力学温度 K ケルビン  
  物質量 mol モル  
  光度 cd カンデラ  
  平面角 rad ラジアン   1rad=1m/m
        1rad=57.29577951。
  周波数 Hz ヘルツ   1Hz=1s-1
  カ N ニュウトン   1N=1mkg s-2
  圧力、応力 Pa パスカル   1Pa=1m-1kg s-2
  仕事率、工率、動力、電力 W ワット   1W=1m2kgs -3
  電位、電位差、電圧、起電力 V ボルト   1V=1m2kg s-3 A-1
Unit Symbol   m cm mm μm nm
  kilometre km 1km  1000m    1000000mm    
  metre m 1m  1m   100cm  1000mm  1000000μm  
  decimetre dm 10-1m  0.1m   10cm  100mm  100000μm  
  centimetre cm 10-2m  0.01m   1cm  10mm  10000μm  
  millimetre mm 10-3m  0.001m   0.1cm  1mm  1000μm  1000000nm
  tenth millimetre   10-4m  0.0001m    0.1mm  100μm  l00000nm
  hundredth millimetre   10-5m  0.00001m    0.01mm  10μm  10000nm
  micrometre μm 10-6m  0.000001m    0.001mm  1μm  1000nm
  tenth micrometre   10-7m  0.0000001m    0.0001mm  0.1μm  100nm
  hundredth micrometre   10-8m  0.00000001m    0.00001mm  0.01μm  10nm
  nanometre nm 10-9m  0.000000001m    0.000001mm  0.001μm  1nm

メートルの定義(Definition of meter)

 
メートルは1/299792458秒の時間に光が真空中を伝わる行程の長さ
1983年の第17回WeightandMeasureの総会
標準温度(Standard temperature)
被測定物と測定機器の温度はlSO R1で摂氏20度と定められている。
摂氏20度は、特に明示がない限り、全ての寸法、被測定物の材質、測定の結果に適用されると解釈されている。

オペレーション(Operation)

検査(Inspecting)

被検査物には明記された要求事項があるかどうかを確認する(例、寸法や形状に関して)
 

測定(Measurement)

ある量を基準として用いる量と比較し、数値又は符号を用いてあらわすこと。
 

校正(Proofreading)

標準器、標準試料などを用いて計測器の表す値とその真の値との関係をもとめる。これは測定作業の中で行われるのが通常である。
校正の結果は校正証明書の書式に書き換えられ、後日調整などの目的に使用される。

表示(lndication)

測定量の値、物理的状態などを観測者に表し示すこと。
測定量の値に関する情報を人間が直接知覚できる情報にして供給する。
それは視覚的なもの、聴覚的なもの、その他あらゆる出力形態に基礎をおくものである。
表示させる装置には目盛と指針を用いたアナログ方式と数字を用いて表すデジタル方式があるが、そのほか特別な表示方式があり得る。

スケール指示(Scale indication)

目盛を構成する線上にある目盛線の可視できる位置
(the readable position of scale mark on aline scale)
 

目盛線(Line scale)

目盛を構成する線。
(the su㏄essive nmber of graduation on a scale)
 

目幅(Scale spacing)

相隣る目盛線の中心間隔。
 

目(Scale division)

相隣る目盛線で区切られた部分。
 

日量(Scale interval)

目幅に対応する測定量の大きさ。
目量は目盛線上に整数で表示される。
 

バーニヤの目量(Vernier interval)

バーニヤスケールの一目に対応する測定量の大きさ
scale.

 

数字(デジタル)表示(Numerical(digital)indication)

測定量の値を連続した数字の形で表し示すこと。
 

数字の目

数字目盛の最後の位置にある二つの相隣る数字で区切られた部分。
 

数字目盛(Numerical scale)

測定童の値を離散的に指示するように、一列に並んだ数字で構成されている目盛。
通常0から9までの数字が並んでいる。複数の目盛がある場合、シングル数字目盛が小数点に接してならんでいる。
 

数字の目量(Numerical interval)

指示される数字の値“1"に対応する測定量の大きさ。
目量に該当する数字は整数で表示される。

度量衡学の定義(Metrological Definitions)

指示範囲(Renge of indication)

測定器が指示する量の範囲。
指示範囲は測定器が指示する最大と最小の量の間にある。
 

測定範囲(Measuring renge)

測定器によって測定できる量の範囲。
最大許容誤差はこの範囲を超えない。複数の測定範囲を持つ測定器においては最大許容誤差は夫々の測定範囲で異なることがある。測定範囲は指示範囲の一部であって全指示範囲の中に収まる。
 

測定量(Measurand)

測定の対象となる量。
即ち、これから測定する、或いは既に測定した長さや角度など。
 

測定値(Measurand value)

測定によって求めた値。
この値は測定の結果であり測定量に関連している、また値の表示は測定機器の出力形体(例:指示計)に依存する。求めた値は数値に単位をつけて表す。
 

測定結果(Result of measurement)

測定値に知り得る系統誤差の補正を加える。
この合成された値は測定器の不確かさ、そして知り得ない系統誤差および偶然誤差などが含まれて更に大きな値になる。
 

測定スパン(Measuring span)

測定範囲の中において最初の測定値と最後に読取れる測定値の差。(下図を参照)
 

置換え可能範囲(Displacement range)

測定範囲を置き換えることに関連した測定量の範囲。(下図を参照)
 

適用範囲(Application range)

測定範囲と適用範囲の合計した量。(下図を参照)

 

繰返し性(併行精度)(Repeatability)

同一の方法で同一の測定対象を、同じ条件で比較的短い時間に繰返し測定した場合(併行条件)、個々の測定値が一致する性質又は度合い。
測定器が同じ測定量を同一の測定方向で繰返し測定した結果、類似した値を出す可能性を言い。分散指標で量的に表す。
 

併行許容差(Repeatability limit)

併行条件で得られた二つの測定結果の差の絶対値が、その値以下になる事が95%の確率で期待される値。
併行許容差は量的には繰返し性(併行精度)の定一義と同じになる。

ヒステリシス(Hysteresis)

同一の測定量の値を同一の条件のもとで行き方向とその反対方向に測定した場合、その二つの値が接近した類似のものにする測定器の性能

ヒステリシス(Hysteresis)

測定器が同一の条件のもとで、測定量が同一のものを測定器の指度が大きくなる方向と、小さくなる方向に測った場合に違った値を与える。この現象によって生じる指示値の差。
ヒステリシスの値は95%の確率として適用される。
 

最大許容誤差(Maximum permissible errors)

ある計器に対してその仕様や法規で許容される上・下の限界値である。
実際の測定ではこれら上・下限の値は対称的な数値であるが記号の付かない一つの数値で示される。
最大許容誤差の適用条件は前もって定義され、または取決められている。例えば、測定方向を一方にするか往復にするかによって、また測定範囲が測定器の狭範囲におけるものか或いは広範囲におけるものなのか夫々の条件によって数値が違ったものになる。
(この件についてはぺ一ジB-2,E-2を参照)
 

指示の偏差スパン(Deviation span of indication)

偏差スパンは偏差を示す図上の縦軸の最高点と最下点との間の距離。
 
Deviation spanは測定範囲全域を一方向に測定した場合のものである。例えば、ダイヤルゲージのスピンドルを測定力のかかる方向を変えないで一方向に押上げる場合。
Deviation span within local measuring span(狭範囲偏差)はDeviation spanと同じであるが決められた測定範囲においてのみ適用される。
Total deviation spanは測定範囲全域を両方向に測定した場合のものである。例えば、ダイヤルゲージのスピンドルを本体に押込む方向に測定した後、測定力のかかる方向を変えてスピンドルを押出す方向に測定したもの。(ぺ一ジE-2を参照)

アッベの原理(TheAbbe principle)

ドイツのカールツァイス社の創業者の一人であるE.Abbeが1893年に次の原理を策定した。
即ち、測定器の測定対象とその比較対象になる測定原器は同じ軸上に横たわってなけれぱならない。この原理は、またコンパレータの原理(Comparatorprinciple)として知られている。

2点接触式の内寸法測定器を使用して測定した場合、その測定値はその測定に使用した機器の支持方法(点)の影響をうけている。
例えば、ベッセル点Bessel pointで支持されている測定器は実寸(A)を指示するが、支持点が両端に置かれた場合、実寸法より大きい値(B)、或いは小さい値(C)を指示する。

自重による誤差(Error due to gravity)

測定対象や測定器はその自重や荷重による弾性変形を起こすが、適切な支持方法を選ぶ事により長い測定対象などのたわみ・変形を最小限にすることが可能である。

ベッセル点(Bessel point)

たわみによる全長の短縮量を最小にする支持位置。
 

エアリー点(Airy point)

両端面が鉛直に平行となる支持位置
長い寸法のブロックゲージを測定する時、両端面の平行を維持させる為にこの位置で支持する。

使用温度範囲(Working temperature range)

測定機器に与えられた最大許容誤差或いは偏差範囲が維持できる温度の限界。
 

作動温度範囲(Operating temperaure range)

測定機器が適切に作動する温度の限界。
 

保存温度範囲(Storage temperature range)

測定機器が安全な状態で保管、移動できる温度の限界。
 

現在測定誤差を少なくする為に

使用する測定機器の表示部を実際に検査・測定を行なう時と同じ条件の基でセットしておくことをお勧めします。