精密測定機器のお話

計測の不確かさ(マイクロメーター、ノギスの事例) << 精密測定機器のお話 << HOME

計測の不確かさ(マイクロメーター、ノギスの事例)

谷口勝典 株式会社 ミツトヨ 品質保証室 室長
 
 従来、物の評価は、環境や、測定方法を考慮していたといっても、どちらかというと測定機に付随した誤差という考えの基に行われていたが、製品の製造や流通のグローバル化に伴い、検査、測定、校正の世界に不確かさという新しい世界統一の考えが取り入れられた。
 それが、ISO 9000やISO 17025の世界的な普及に伴い、規定が要求するところの測定の信頼性の確保、妥当性の確認を裏付けるものとして、不確かさの概念が急速に普及してきている。不確かさの算出は、複雑な数学や統計処理の知識を必要とするため理解し難い面がある。弊社で取り組んでいるのは、一般に「校正の不確かさ」であるが、現場における測定機器を用いた部品の「測定の不確かさ」算出にも取り組んでいる。本稿では、その一端をご紹介する。読者のご参考になれば幸いである。


 
 1993年にISOの国際文書「計測における不確かさの表現ガイド」(Guide of the expression ofuncertainty in neasurement : GUM)が発行されて以来、不確かさに関するいろいろな書物が刊行されており、既にご承知の方も多いと思われる。本稿は、計測機器メーカの立場から不確かさの概論に加え、身近な測定器であるノギス・マイクロメータを用いての測定の不確かさの算出事例をまとめたものである。

 
 近年、IS0 9000-2000:品質マネジメントシステムの要求事項では、測定値の正当性を保証する方法として、用いられる監視機器及ぴ測定機器の管理に対しトレーサビリティを確立することが広く求められている。トレーサビリティとは、測定結果が「不確かさがすぺて表記された、切れ目のない連鎖で国家標準または国際標準に結ぴつけられること」である(VIM(国際計量基本用語集)及ぴJIS Z 8103での定義)。つまリトレーサビリティを証明しようとする場合、不確かさが伴っていなけれぱならず、単に国家基準までの経路を示すだけでは不十分といえる。

 また、世界の自動車業界の品質保証規格IS0/TS 16949や米国自動車業界の品質保証規格QS 9000では外部校正を行う際には「検査、測定及ぴ試験装置の校正はIS0/IEC 17025またはこれと同等の基準に対し固定されているか、これを満足している証拠を持っている」校正事業者は、校正を依頼することが要求されている。したがって、校正サービスを行っている校正事業者は、IS0/IEC 17025「校正期間及ぴ試験所の能力に関する一般要求事項」に適合していることが要求されている。日本の計量法校正事業者固定制度(JCSS)では、IS0/IEC 17025の規格を済足していることが校正事業者の認定の条件となっている。
 このIS0/IEC 17025の5.4.6項では、「測定の不確かさの推定」が規定されていて、校正即ち測定を行う者にとっては不確かさを考慮することが不可欠になっている。

 
 従来は、測定値の信頼性を誤差で表現しようとしてきた。誤差は「測定の結果から測定量の真の値を引いたもの」と定義されている。しかし、真の値は知ることができないものであり、したがって誤差も正確に求めることはできない。そこで、不可知の真の値をべ一スにした考え方を修正し、測定値のぱらつきを総合的に求めて測定結果の信頼性を表現しようとしたのが「不確かさ」である。JIS Z 8103 計測用語では不確かさを「合理的に測定量に結びつけられ得る値のばらつきを特徴づけるパラメータ。これは測定結果に付記される。」と定義されている。
 では、不確かさはなぜ生じるるのであろうか。測定結果の不確かさは測定量についての正確な知識がないこと、および完全な測定作業が行えないことを反映している。測定には、測定装置の特性や測定環境条件などにより生じる系統効果(むしろ、ぱらつきと言った方が分かり易い)がある。認識される系統効果に対する補正を行うことはできるが、補正そのものも完全なものではなく、不完全な補正から生じる不確かさが残る。また、どんなに注意して測っても測定値にぱらつき(偶然効果)があり、繰り返し測定した結果の平均値も真の値となる保証はない。
 日常生活においては「約1㎞」とか、「およそ10分」などと表現することが間々ある。しかし、人によってこの「約」が10m以下の誤差と考える人もあれば200m違っても「約」と表現する人もいる。日常生活においてはこのような違いがあっても、前者を厳密な人、後者をおおざっぱな人として笑って片づけることができる。しかし、産業界ではこのような表現の曖昧さは許されない。そこで、「約1㎞」を「1㎞±500m」のように数値化すると同時に、±50mのばらつきについて、誰もがその内容をより厳密に理解できるようにする必要がある。測定結果にぱらつきの内容即ち不確かさを併記することにより、その測定結果が初めて完全なものとなる。ISOの国際文書「GUM」はこの不確かさについて、求め方、表示のしかたについてのガイドラインを示したものである。

 
測定の不確かさを算出する手順は以下の通りである。

 
 「測定の目的は測定量の値、すなわち測定される特定の量の値を決定すること。従って測定は測定量、測定の方法及ぴ測定手順を明確にすることから始まる。」(GUM:3.1.1)測定値を求めるために次の事項を明確にする。
 
・測定対象と測定項目
・測定の原理
・測定方法
・使用する測定装置・機器
・測定の手順
・データ処理方法
・補正を行う場合は補正項目と方法

 
 通常の測定では測定の方法・手順を元に、測定値を入力量の関敦モデルとして表わすことができる。
 
入力量は、測定値を決定するために必要な全ての情報であり、通常は測定によって得られる値でぱらつきを持っている。入力量にばらつきがあれぱ測定値に影響し、その影響の大きさを感度係散とする。
 
次に、各人力量のぱらつきの要因を列挙する。ぱらつきは以下のような要因から生じる。
a) 測定量の定義の不完全さ
b) 測定量の定義の実現の不完全さ
c) 測定試料が定義された測定量を代表していないこと
d) 測定値に対する環境条件の効果に関する知識不足
e) 測定の環境条件の設定及ぴ測定の不完全さ
f) アナログ計器の読み取りの偏りやぱらつき
g) 測定に使用する基準器の不確かさ
h) 使用する測定装置・機器の不確かさ
i) データ処理や補正に便用する常数などのパラメータ値の不確かさ
j) 測定方法及ぴ手順に組み込まれている近似や仮定
k) 繰り返し測定のぱらつき 等々

 
 不確かさにはタイプAとタイプBがある。タイプAの不確かさとは、統計的方法によって評価されたものであり、信頼できる実験によって得られる。これには、一連の繰り返し測定で得られた観測値の分散や、実験計画法に基づく実験から得られる分散分析などがあげられる。
タイプBの不確かさは、統計的方法(で得られるタイプA)以外の方法によって評価されるものである。過去の実験データや経験値の引用、使用する機器の性能・仕様(メーカのカタログや技術情報〕など、説得性のあるものを用いる。タイフA、Bどちらも引用の根拠を明確にしておくことが必要である。
 入力量の標準不確かさ
はで表され、標準σ=1として定義される。標準不確かさは限界値から入力量の不確かさの想定される確率分布によって図1のように求めることができる。
 
 
 正規分布は複数の原因によってぱらつ場合の近似で、実験で得られることが多い。三角分布は中央の頻度が多く、二つの一様分布が重なった場合はこの分布となる。具体的にはデジタル表示の2点間の量を求める場合に適用される。矩形分布は限界値内で一様に分布している場合で、カタログの許容値を採用するときなどはこの分布を適用する。U字分布は限界値両側の頻度が多く、時間的に正弦波で変化・制御Lている恒温室の温度などが当てはまる。
 各成分の標準不確かさ
が求まると、次にその成分が最終的な測定値に与える影響度、感度係数
を求める。例えば、長さ測定ではワークの線膨張係数(α)があり、温度(T)のぱらつきで測定結果に影響が出る。そこで温度を長さに換算するための感度係数

 = α x L ・・・・・・ Lは測定値の呼び寸法
となり、この感度係数を温度の標準不確かさ
に乗じたものが測定値に与える温度の不確かさとなる。

 
 入力量の標準不確かさU
が求められると、測定値(y)の合成標準不確かさU(y)は以下の式で求められる。
 
 

 
 上式は入力量に相関がない(測定値への影響が互いに独立している)場合に成立するもので、多くの場合には相関はない。しかし、入力に相関が明らかにある場合には、それを考慮しなければならない。もし二つの入力量相関がある場合、その共分散
 

 
を不確かさに追加しなければならない。

 
 測定値の分布の大部分を含むと期待できる区間を表わすものとして、拡張不確かさが使われる。

拡張不確かさ(U)は、

U = k × U(y)

として求める。kは信頼水準を反映する包含係数で、通常2または3が推奨される。k=2の場合その信頼水準は約95%、k=3の場合は約99.7%に相当する。

 
 測定結果を報告するときに不確かさを表示する場合、通常は拡張不確かさで表現される。その表記方法は、
 
例1 : L=(100.02145±O.00066)㎜、ただしk=2である。
例2 : L=100.02145㎜±U=0.66μm、ただし±のあとは拡張不確かさ(k=2)
例3 : 測定結果100.02145㎜、拡張不確かさ0.66μm、包含係数k=2
のように測定値、不確かさの大きさ及び包含係数を明示する。
もし、合成標準不確かさで表現する場合は、±を使用しないで測定値と分けて、
例 4 : L=100.02145(0.00033)㎜、ただし( )内は合成標準不確かさ
例 5 : L=100.02145mm、ただし=0-33μmである。
と表配する。

 
 測定結果を報告するときに不確かさを表示する場合、通常は拡張不確かさで表現される。その表記方法は、
 
例1 : L=(100.02145±O.00066)㎜、ただしk=2である。
例2 : L=100.02145㎜±U=0.66μm、ただし±のあとは拡張不確かさ(k=2)
例3 : 測定結果100.02145㎜、拡張不確かさ0.66μm、包含係数k=2
のように測定値、不確かさの大きさ及び包含係数を明示する。
もし、合成標準不確かさで表現する場合は、±を使用しないで測定値と分けて、
例 4 : L=100.02145(0.00033)㎜、ただし( )内は合成標準不確かさ
例 5 : L=100.02145mm、ただし=0-33μmである。
と表配する。

 
不確かさの算出事例として、マイクロメータ又はノギスを用いて加工物の品質検査をする場合の「測定の不確かさ」について検討する。

5-1-1 測定の概要
 
 加工図面指示が20mm±0.01mmの鋼製の矩形ワークの帽を、0~25㎜、最小読み取り0.01㎜のマイクロメータを用いて計る場合の不確かさを求める。
測定場所は簡易空調で通常23℃±3℃(20℃~26℃)に保たれた測定室で行う。現場測定のためにマイクロメータの器差補正や、マイクロメータとワークの温度差の補正は行わない。ワークの測定は図2のように、マイクロメータを専用スタンドに固定し、ワークともに測定室で十分温度慣らしを行った後、手袋をした手で取り扱う。
 

5-1-2 関数モデルの構築

 図2において、マイクロメータ及ぴワークの熱膨張係数を
、α、マイクロメータ及ぴワークの標準温度20℃からの温度偏差を
、tとする。これらの状態におけるワークの測定量L、マイクロメータの指示値をMとするとL=Mで下式(1.1)で表わされる。
 

 
ただし、
は、標準温度20℃におけるワークの長さとマイクロメータの指示値である。
ところで、1/(1+α・t)を級数展開(テーラ展開)すると、
| α・t | 《 1 なので二次項以下を無視して、1/(1+α・t)=1+α・t
よって、
 

 
( )内を整理するとき、
・α・T は、他の3頃より非常に小さいので無視すると、
 

 
(1.2)式において、δt=1-
, δα=α-
として整理するとき、δα・δtt=Oなので、
 

 
が得られる。ただし、測定結果に与える影響は上式の他に測定作業におけるぱらつきWを考慮する必要があるので、最終的な測定量を表わす式としては、
 

 
よって、測定結果である測定量の最良良推定値は、入力量で表わすと
 

 
となり、ワーク測定の合成標準不確かさUは、式(1-5)をGUMの5.1,2項の10式を参照し展開すると、
 

 
が得られる。
5-1-3 不確かさ成分の評価

1) U(
) ; マイクロメータ指示値の不確かさ
マイクロメータは現場では通常、器差補正なしで使用される。便用するマイクロメータの精度が、JlS規格に定める器差±2μm(仕様;目量0.01㎜、測定範囲0~25mm)に収まっているものとすると、精度のばらつきを一様分布と考え、かつ、メーカの校正の不確かさがU=2.2(k=2)なので、マイクロメータ指示値の不確かさは、
 

 
★参考 ; 使用前校正又は社外校正の証明書の結果を参考に用いる場合、例えば、得られた(または記載の)最大器差が+1μm、校正の不確かさ2.2μm(k=2)とすると、補正なしで便用する場合は、
、補正して使用する場合は、1.1μmを採用する。
 
2) U(
) ; マイクロメータの20℃からの温度偏差の不確かさ
測定室の温度は簡易空調で管理され、一年中23℃±3℃(20℃~26℃)に保たれている。マイクロメータの温度は、測定室の温度に倣っていると考えられる。よって、温度偏差の不確かさは一様分布と考え、
 

 
3) U(δα) ; ワークとマイクロメータの熟膨張係数の差の不確かさ
ワーク材質(炭素工具鋼;SK4相当材〕の熟膨張係数は、メーカの技術資料よりα=(10.6±1)x
、マイクロメータのそれは
である。よって
で熟膨張係数の差の不確かさは、
 

 
4) U(
) ; マイクロメータの熟膨張係数の差の不確かさ
前出の説明より一様分布と考え、
 

 
5) U(
) ; ワークとマイクロメータの温度差の不確かさ
ワークは指先で取り扱うため、測定中にマイクロメータより0~0.5℃温度が高くなることが実験的に確かめられた。よって、温度差の状態は、+0.25±0.25℃と見なせるので、
 

 
6) U(W) ; 定作業における不確かさ
 
 (1)基点設定の不確かさ ; U(
)
箒点設定は始業時毎1二実施するが、1μm程度の調整で0Kとしている。よって、0~±1μm範囲での一様分布として、
 

 
 (2)目盛読み取りの不確かさ ; U(
)
予め任意の位置に設定された10個のマイクロメータの目盛を各検査員が読み取った。
結果より標準偏差 ; U(
)=0.40μm
 
 (3)測定カによる影響 ; U(
)
マイクロメータでの測定では通常、測定カを一定にするためにラチェットを用いるが、操作ばらつきにより測定カもぱらつく。測定カのぱらつきは精度に影響する。ラチェットを用いて繰り返し測定を行った時の精度のぱらつきは0.2μmであった。
 
 (4)ワークの変形による影響 ; U(
)
ワークの形状:円筒、矩形、薄板(のそりの影響大)等や材質、硬度、等によっては、測定カで変形が生じ、このために測定のばらつきが生じる。
今回は、熱処理されたブロックの測定のために変形による誤差は無視できるとして、
U(
)≒0
以上の各影響より測定作業における不確かさは、
 

 
となる
5-1-4 合成標準不確かさU(L)の計算

5-1-3項1)~6)までの結果を(1.6)式に代入し計算する。詳細を表1のパジェット表に表わす。
 
 
不確かさの成分バチェット表を表1に示す。
表1  不確かさの成分バチェット表

5-1-5 拡張不確かさと表記

 包含係数k=2として、拡張不確かさは、U(L)=3.52μm、ワークの幅寸法の測定結果は、L=(20,006±0.0035)mm、ただし、k=2と表わされる。

5-2-1 測定の概要
 
 旋盤加工された加工図面指示がΦ201m±O.08㎜の鋼製部品の外形を、0~150mm、最小読み取り0.02mmのバーニヤノギスを用いて計る場合の不確かさを求める。
測定環境、測定条件は前出のマイクロメータの場合と同様とする。

5-2-2 不確かさの評価
 
 以下、関数モデルの構築と不確かさ成分の評価は基本的に前出のマイクロメータで論じた内容を踏まえ検討する。

1) U(
) ; バーニヤノギスの指示値の不確かさ
便用するバーニヤノギスの器差の許容値は、JlS規格で目盛0.02mm、測定値囲50㎜以下では±20μm。メーカの校正の不確かさは、26.2μm(k=2)
よって、


2) U(δα) ; ワークとノギスの熟膨張係数の差の不確かさ
ワーク材質の熟膨張係数はマイクロメータのときと同様に、α=(10.6±1)x
/℃、
ノギス材質の熟膨張係数は、SUS材で=(10.3±1)x
/℃である。
よって、δα=(0,3±1)
/℃

3) U(
) ; ワークとノギスの温度差の不確かさ
測定前にワークとノギスは充分に室温に慣らしをしておくが、測定中は手のぬ<もりがワーク、ノギスヘ共に伝わる。測定前後の温度上昇をデジタル温度で測定した結果、ワークとノギスの温度差は平均で1.34℃、標準偏差O.21℃を得た。用いたデジタル温度計の最小表示量は0.1℃である。(不確かさの計算では温度計の器差は影響が少ないため無視した。)
 
4) U(W) ; 測定作業における不確か
(1) 零点ズレによる測定の不確かさ ; U(
)
始業時毎に実施するO点チェックでは、バーニヤ目盛読みで正常な位置より次の目盛線の合致に至る半分、即ち0.01mmのズレ迄を許容している。よって、U()は、0~±0.01mm範囲での一様分布として、

 
(2) 目盛読み取りの不確かさ ; U(
)
視差の影響では、横線の合致を読み取るマイクロメータに比べると縦線の合致を読み取るノギスの方が大きい。調査結果では、U(
)=13.3μmであった。
 
(3) 繰り返し測定の不確かさ ; U(
)
測定カによりスライダの遊びが生じ、かつ外測用ジョウにタワミが生じ、結果として測定ぱらつきが発生する。これらは個々の効果を算出することより、繰り返し測定のばらつきとして求めた。外測用ジョウのある位置におけるぱらつきは、2.llμmであったが、外測用ジョウの元と先で指示値の差は、最大で一目盛、即ち0.021mmの変化が見られた。よって、これを一様分布として、

 
(4) ワークの変形による影響 ; U(
)
ワークの形状:円筒、矩形、薄板(のそりの影響大)等や材質、硬度、等によって、測定カで変形が生じる。ワークの変形はヘルツの式で求められる。しかし、ノギスの測定カは6N程度であり、鋼製部品の外形寸法測定においては測定カによる変形量はOに近い。
以上の各影響より測定作業における不確かさは、
 
5-2-3 合成標準不確かさU(L)の計算
 

 
不確かさの成分バチェット表を表2に示す。
表2  不確かさの成分バチェット表

5-2-4 拡張不確かさと表記
 
包含係数k=2として、拡張不確かさは、U(L)=0.051mm
ワークの外形寸法の測定結果は、L=φ20.06±0.051㎜、ただし、k=2と表わされる。


 
 測定の不確かさの評価方法を完全に理解することは難しいが、本稿が、現場における「マイクロメータ、ノギスによる測定の不確かさ算出」を行う場合の参考になれば幸いである。
 
〔参考文献〕
1)飯塚幸三監修:ISO国際文書「計測における不確かさの表現ガイド」、日本規格協会、(1996,11)
2)今井秀孝編集:「計測の信頼性評価一トレーサビリティと不確かさ解析」、日本規格協会、(1996.1)
3〕田中健一:「計測の不確かさの表現方法」、応用物理、第65巻、第5号、(1996)
4)「計測の信頼性(不確かさ)評価方法講習会」テキスト、計量管理協会、(1997.8)
5)小池昌義:「測定の不確かさの考え方、求め方」、精密工学会、第243回講習会、(1998.1)
6〕Stephanie Bell「測定の不確かさに関する入門ガイド」、独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE)適合性評価センター訳、NITEホームページより、(2001.4)
7)谷口勝典:「ブロックゲージとマイクロメータの不確かさ」、精密工学会、第243回講習会、(1998.1)
8)谷口勝典:「ブロックゲージとマイクロメータの校正の不確かさ」、計測と制御、第37巻、第5号、(1998)
 
出典;エスペック技術情報より